Inter Proto Series | インタープロトシリーズ参加者の声|Professional Class
Driver’s Voice 『繊細な操作が求められる”kuruma”』
このページでは、インタープロトシリーズ(以下IPS)に実際に参加している参加者の方に話を聞いて、IPSに対してどのような考え方を持って 参戦しているかを紹介して行きたいと思います。
ここでは2013年のインタープロトシリーズ(IPS)プロクラスで3戦中2勝を挙げ、見事IPSプロクラスの初代チャンピオンの栄冠を勝ち取った平川亮選手にIPSに関しての話を聞いてみました。
- 最初はタイトルを獲れると考えていなかった
- 2013年、それまでツーリングカーレースに関しては、ポルシェカップでのレースのみと言う経験しか持たない平川は、多くのツーリングカーでのレース経験を持つライバル達を相手に初戦でいきなりポール・トゥ・ウィンを成し遂げると、最終戦でも優勝を果たし、初代シリーズチャンピオンの栄冠を獲得した。しかも、その2つのレースはいずれも独走で他を圧倒するものであった。そこでまずは昨年タイトルを獲れると思っていたかと言う事を聞いてみた。「最初はそんなつもりもなく、その時々の1つ1つのレースを勝つと言う事を目標にやってきたのですが、最終戦を迎えた時はタイトルを獲ることを視野に入れて戦いました。」と答えてくれた。では、そんな平川が2013年のIPSでの戦いに対してどのような印象を持ったのかを聞いてみた。「それまでは比較的ダウンフォースのある車に乗って来ていたのですが、このIPSの車はダウンフォースが少ないので、ブレーキなどでも『ガンッ!』と踏めないし、コカコーラコーナーや100Rでもダウンフォースがないので、結構ふらついてその辺りで少し戸惑ったんですが、それにも次第に慣れて行って、そういった面では自分の技術的な面も磨かれて行きました。車も同一シャシーなので、タイム差も拮抗していてレースではそれほどバトルはなかったのですが、他のカテゴリーとは違う楽しさがありましたね。」と語ってくれた。
- 「GT500マシンのドライビングに生きてくる」
- そこからさらにIPSの“kuruma”に対する印象を聞いてみた。昨年からスーパーフォーミュラに参戦をはじめた平川にとっては、やはりパワーはだいぶ小さく感じるのではないかと思われ、その辺りも含めて聞いてみると、「確かにスーパーフォーミュラなどに比べるとパワーはかなり小さいです。でも、小さいコーナーなどでは速く回れるし、高速コーナーもダウンフォースがない割には、車重が軽いせいだと思うのですが速く走れるし、トラクションも良くて立ち上がりもしっかり踏めて面白いと思います。」と言う事だった。では、平川が今季も参戦しているスーパーフォーミュラや、既にテストでは経験しているGT500マシンのドライビングに生きてくる部分があると思うかと言う事について尋ねてみた。「それはあると思います。」と平川は迷うことなく言い切った。「大排気量の大きい車に乗っていて、それに慣れて来ると知らないうちに操作が雑になってしまっていることがあるんですよね。タイヤのグリップも高いので、それがごまかせる部分があるんです。でもこの車では、雑な操作をすると、車が横に滑ってしまって前に進んで行かない。そういった部分を見直し、また繊細な操作をしないといけないと再認識させてくれるんです。」と言うことだった。
- 「前年度チャンピオンとして2連覇を狙いたい」
- そして最後にIPSに対して今後どのような事を望んで行くかと言う事を訪ねてみた。「今でも錚々たるドライバーが参戦しているのですが、更に台数が増えてそれに有名なドライバーが乗って出てきてくれて、さらに激しい戦いになって行けば、レースをしている方も、観ているファンの人たちにとってももっと面白いシリーズになって行くと思うので、是非そうなって行ってもらいたいと思います。」とのことだった。そして平川はいつもの淡々とした口調ながら、「今年はディフェンディングチャンピオンとして2連覇を狙って行きたい」と力強く断言してインタビューを締め括った。
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