【F1】レースウィークにする準備 サーキットへ向けて出発!金曜日までに何してる?
レースウィークの金曜日に車が走る数日前からチームは準備を始めています
F1に使う全ての機材を陸路で移動できるサーキットであればトランスポーターと呼ばれる大型のトラックに積んだり
空路の場合は専用機が準備されるので荷物をまとめる事から始まります
陸路で機材を運ぶ場合はファクトリーで車を組み立てて運びますが
飛行機での移動の場合はフロントエンドと呼ばれるモノコックにフロントサスペンションだけを取り付けてサーキットに運び
残りの部分はサーキットに到着してから組み立てます
サーキットに一番最初に行くスタッフはITやガレージなどを組み立てる専門のスタッフです
火曜日にはメカニックがサーキットに到着しますが
セットアップクルーと呼ばれるスタッフがサーキットに入りガレージの設営をします
水曜日の朝に残りのメカニックがサーキットに到着して全員で車の組み立てがスタートします
水曜日にやらなければいけない事はフリー走行1回目の24時間前までにエンジンを始動できる状態にする事です
空路で移動した場合は、モノコックにフロントサスペンションを取り付けてサーキットに持って来るので
現地ではリアエンドやスペアパーツの組み立て
リアウイング、フロア、ブレーキドラムなどカーボン素材の空力のパーツや
電気系統の組み立て作業が中心になります
パワーユニットは供給しているメーカーのスタッフが来て準備をします
水曜日の夕方にはパワーユニットとギアボックスがシャシーと合体して走れる状態になります
その後、ブレーキや油圧のエア抜きと電気系統とセンサーを車に取り付けて水曜日の作業は終わりです
木曜日になると全員のエンジニアがサーキットでの仕事を開始します
エンジンを始動する2時間前にサーキットに集合して朝食を食べます
エンジニアは車が正確に組み上がっているかを確認したり
必要なパーツが全て揃っているかを確認します
その後、レースまでの必要事項をエンジニア全員でミーティングをします
エンジンを始動してデータの異常が無い事が確認出来たら次はサーキットウォークです
サーキットウォークとはサーキットをドライバーとチームスタッフが一緒に歩いて1周する事です
サーキットはコースの改修などが頻繁に行われるので前年との違いをチェックして歩きます
木曜日の午後にはセーフティーカーが走行します
タイミングデータやテレメトリーなどのコミュニケーションシステムのチェックが行われるので
チーム側にあるタイミングモニターに正常に表示されているかチェックして
チーム内のシステムが正常であるかを確認します
このセーフティーカーの走行が終わると車検場に車を持ち込みます
FIAによってボディーワークがレギュレーションに規定されている数値の範囲内に収まっているかのチェックがあります
この車検は全てのチームが車を車検場に運んでFIAによって確認作業をされます
この車検で異常が発見された場合はガレージに車を戻して修正してから改めて車検を受ければ問題ありません
車検場でのチェックが終われば車の準備は完了です
木曜日の最後にピットストップ練習をします
ピットストップの時間はレース結果に直結する大事な作業なのでスタッフ全員の作業の流れを合わせる事が重要です
これで金曜日のフリー走行を迎えられます
それではまとめます
火曜日
セットアップクルーがサーキットに到着してガレージを設営します
水曜日
メカニックがサーキットに到着して車の組み立てを始めます
木曜日
エンジニア全員がサーキットに到着します
フリー走行の24時間前にエンジンを始動します
ドライバーと一緒にサーキットウォークに行きます
セーフティーカーの走行中に全てのシステムが正常に稼働しているかチェックをします
FIAの車検に車を持ち込みます
最後にピットストップの練習をします
これで金曜日のフリー走行へ向けて準備が完了です
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